【目の疲れ、もしかして“目のズレ”？】斜位とプリズムレンズのお話。

最近、「目が疲れやすい」「視界がなんとなく不安定」「夕方になるとピントが合いにくい」……
そんなお悩みはありませんか？

視力に問題がないのに、こうした症状が出ている場合、
もしかすると“目のズレ”が関係しているかもしれません。

今回は、あまり知られていない「斜位（しゃい）」という目のズレと、それを補うプリズムレンズについてご紹介します。

■ 「斜位」と「斜視」の違いとは？

目のズレには、大きく分けて「斜視（しゃし）」と「斜位（しゃい）」の2つがあります。

● 斜視とは？

斜視は、片方の目が見ようとしている方向に、もう一方の目が常にズレている状態です。
例えば、正面を見ていても片目が内側や外側、上下にズレてしまうことがあり、外見からもわかります。

● 斜位とは？

一方、斜位は“隠れたズレ”とも言われ、普段は目の筋肉が無意識にズレを補正しているため、見た目では分かりません。
しかし、片目を隠すと目がズレることで判明します。

■ 斜位による症状とは？

斜位は多くの人が持っているごく自然なズレですが、
調整する力が弱くなっていたり、長時間の作業で疲労が溜まったりすると、次のような不調が現れることがあります。

• 目が重い・疲れる

• 長時間見ると頭痛がする

• ピントが合いにくい

• 物がダブって見える（複視）

• 片目をつぶると楽になる

特に中高年以降の方では、調整力（眼位保持力）が若いころより弱くなってくるため、
こうした症状が現れやすくなる傾向があります。

■ プリズムレンズとは？ ～目のズレを助けるレンズ～

斜位による負担を軽減する方法のひとつが、**「プリズムレンズ」**という特殊なメガネレンズです。

▶ 光の方向を調整するレンズ

プリズムレンズは、レンズの形状で光の進む方向をズラし、目のズレを補うよう設計されています。
これにより、両目が同じ位置を見ることができるようサポートし、負担を軽減します。

▶ 効果として期待できること

• 目の疲れを軽減

• 物が二重に見えるのを解消

• 見ることへのストレスを緩和

■ 当店でもプリズムレンズの対応を行っています

当店（私を含めてですが）では、特にご年配のお客様から「目の疲れ」や「見えづらさ」に関するご相談をいただくことが多くあります。

その中で、お話を丁寧に伺い、検査を行う中で軽度の斜位による負担が見つかることがあります。

必要と判断される場合には、プリズム補正を取り入れたメガネをご提案し、
実際にお作りいただいて「楽になった」というお声をいただくこともあります。

もちろん、無理にプリズムを入れることはありません。
お客様の目の状態やご要望に合わせて、しっかりご説明をしたうえでご提案いたしますので、ご安心ください。

■ 眼科との連携も大切にしています

強いプリズム度数が必要な場合や、複視、神経性の斜視が疑われる場合は、
必ず眼科医の診察と処方が必要になります。

当店では、必要に応じて眼科との連携を取りながら対応させていただきます。

■ 最後に

見え方に関するお悩みは、人によってさまざまです。
中でも、斜位は見た目にはわかりづらく、症状の原因として気づかれにくいことがあります。

「最近、なんとなく見づらい」「夕方になると目が疲れる」など、
ちょっとした違和感がある場合も、どうぞお気軽にご相談ください。

皆さまの毎日が、より快適で、安心できる“見え方”になりますよう、スタッフ一同心を込めてお手伝いさせていただきます。